雨は、雨が降るまで降らない

雑記・メモ・その他

先日、法事があり、おっさま(自分の地元では和尚様、お坊さんのことを「おっさま」と呼ぶ)と話す機会があった。

おっさまに正座して足が痺れないコツでもあるのかと尋ねたところ、「雨は、雨が降るまで降らない」という話をされた。足は誰でも痺れるので、痺れる前から痺れる心配をする必要はなく、山のようにどっしりと構えてお経に集中するのだと言う。起こっていないことを心配するのは無駄なことなのだ。1年後、自分がどうなっているのか、将来に不安を抱く必要なく、今をしっかり生き、その状況が来たら冷静にひとつずつ判断すれば良い。

自分の文章力が無いので、いまいち話の本質が伝わっていないかもしれないが、おっさまの話は非常に腑に落ちた。何より足が痺れないテクニックではなく、精神的な心持ちを述べられるのが、おっさまらしい返答だと感じた。

おっさまは、お寺の考え方は、現代の人達に伝わりづらいと言っていた。世の中のあらゆるサービスやモノに値段が設定されて、お金を払えば良いとすぐ考えてしまう。心のあり方について考える場面は、昔にくらべてかなり減っている。

雨は、雨が降るまで降らない。

でも、いずれは降るのだ。あれこれと将来を心配するのはやめにしよう。

あと、ここまで書いて気がついたことがある。それは、今回のおっさまの回答は、私だけに向けたものだということ。別の人が同じ質問をしたとしても、きっと状況を汲み取り、違う内容で話をしてくださると思う。

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